■ 経営安全度が2倍になる5つの行動指針
現在、新型コロナウイルスの影響により、経営者としては資金繰りに苦労する
一番つらい局面です。また、お金の苦労は、全く付加価値を生まない無駄な
苦労です。できるなら、生涯資金繰りに困らないように経営しましょう。
経営安全度が2倍になる5つの行動指針
※以下は、財務基盤が安定していない創業~中小零細企業向けの指針です。
1.事業資金については、適時適量発想を捨ててください。
・『適時適量』×ではなく、『(資金)在庫過多』○で臨んでください。
・金融機関が有する傘はすべて『日傘』○です。『雨傘』×は一本もありません。
・資金は、借りられるときに借りられるだけ借りておきましょう。
借りたいときに必ず借りられる保障はありません。
2.損益計算書・貸借対照表の前に、近未来の資金繰り表を確認してください。
・『近未来の資金繰り表』をまず確認してください。
・損益計算書・貸借対照表は読めなくても、近未来の資金繰り表は読んでください。簡単です。
・最低でも向こう6か月間の資金繰りは常に把握しおいててください。
3.近未来の資金繰り表を金融機関対応に活用してください。
・『早めに借りる、または、早めに返済を止める。』を心がけてください。
・金融機関対応のタイミングが総じて遅れがちです。数か月早めに手を打って
ください。雲泥の差です。
4.近未来の資金繰り表を経営判断に活用してください。
・『投資や費用の増加が近未来の資金繰りに与える影響』を資金繰り表で
確認してください。
・『経営判断が資金繰りに与える影響』を、事前に想定してください。
予見できます。
・計画は資金繰りを確認して最終判断してください。判断の礎を資金繰りに
おいてください。
◎多くの財務指数に惑わされないでください。
経営状態を把握するための財務指標はたくさんあります。すべて先人が見つけ出した
意味のある指標です。ただ、それらをすべて理解して経営に生かすことは容易では
ありません。
◎ 近未来の資金繰り表に、財務戦略を集中させましょう。
繰り返しますが…
・向こう6か月先~1年先までの資金繰り表を作成しましょう。
・この資金繰り表の更新と精度アップに励みましょう。
・この資金繰り表を金融機関対応と経営判断の基礎資料・礎としましょう。
◎ お金の心配をしない経営を本気で目指すためには…
資金繰りに困る理由の50%は財務無策です。
また、創業~中小零細企業の80%は財務無策です。お金の心配をしない経営を
本気で目指すためには、『近未来の資金繰り表』を礎に、すべてを近未来の
資金繰りの良し悪しで判断する…この資金繰り経営を行っていきましょう。
そして、経営の安全度の向上を図りましょう。