『何を』『誰に』『いくらで』『どのように売るのか』
この4つの要素の組合せがビジネスモデル(の概況)です。
創業・開業や新規事業を起こす際に、これら4つの要素を
すべてゼロから構築する計画を立てるのは非常に大変です。
特に『何を』『 誰に』の、2要素の内の一つは、
すでに持ち合わせたモノを利用することがオススメです。
以下、さまざまなケースごとに解説します。
既存の商圏から『何を』と『誰に(顧客)』を持ってくる創業は比較的やりやすい
前職の会社で、自身が扱っていた商品とサービスを、
一部の顧客ごとそのまま横滑りさせて起業するケースは、
初期の立ち上げが容易です。初年度から相応の売上と黒字を出せる
会社の大半はこのケースです。ただし、前職の会社との折り合いが
ついていなければ、トラブルを誘発する可能性もあるので注意が必要です。
また、そのあと事業が停滞する確率が高いのもこのケースです。
そもそも既存の商圏の一部を移転させたわけですから当然です。
新たな創造が求められます。
『何を』と『誰に』の2要素をゼロから作る創業はとても難しい
商品やサービスが現存せず、顧客も持ち合わせていない状態での創業です。
そのマーケットが相当有望であったとしても、大きな先行投資が必要になります。
ビジネスに対する知見と資金力を有する方のみが挑戦できる創業と考えてください。
頓挫する確率の高い創業です。
『何を』を持っていて『誰に』『いくらで』『どのように売るのか』を創造するのが一般的
商品やサービスを有している状態で、顧客を創造するケースです。
相応のデスバレーは存在しますが、『何を』『誰に』をゼロから作るよりはマシなはずです。
・『何を』と『誰に』を共に有する創業は…◎
・『何を』を持ち合わせた創業は…〇
・『何を』も『誰に』も持ち合わせていない創業は…✖(難解)
大変大雑把な分類ですが、判断基準として有意性があります。
『いくらで』を高めに設定できる人とできない人
・高めに設定できる…〇
・安めに設定する…✖
これも有意性があります。
ITに関するリテラシーの高い人とそうでない人
・ITリテラシーが高い…〇
・ITリテラシーが低い…✖
これも有意性があります。
資金力(調達力も含めて)のある人とそうでない人
・資金力(調達力も含めて)大の創業者の方…◯
・資金力(調達力も含めて)小の創業者の方…✖
これも有意性があります。
◎『何を』と『誰に』のうち少なくとも一つを持ち合わせ、
『高めの価格設定』で、『ITリテラシーは高く』、
『資金力(調達力も含めて)の有る』方は、その成功確率が高いようです。
入社した時、その会社にはすでにビジネスモデルが存在し、
ある程度円滑に機能しています。
新入社員は、このビジネスモデルに沿って、
『何を』『誰に』『いくらで』『どのように売るのか』
の4つの要素の一部を担います。
その地位が上がっても、その関与する範囲を拡大させるだけで、
過去のビジネスモデルをそのまま継続するケースがほとんどです。
結果としてほとんどの人が、
『何を』『誰に』『いくらで』『どのように売るのか』
を真に創造したことがありません。
過去のビジネスを踏襲しながら改善することと、
ゼロから創造することには雲泥の差があります。
創業・開業時や新規事業をはじめる時にあたっては
しっかり覚えておきましょう。