信用保証協会の代位弁済について解説します。
知識が役に立たないことを願いますが、
もし、現在融資を受けている信用保証協会の保証付き融資の返済ができなくなった場合、
その後の手続きがどのように進められるかを解説します。
相談
先日、
"信用保証協会の保証付き融資を銀行から受けているが、
業績が悪いため延滞している。銀行から保証協会に事故報告を上げると言われたが、
なにか良い資金調達方法はないか?"
という相談を受けしました。
正直この段階では、資金調達面では手の施しようがありません。
新たな調達は難しい旨をご説明しました。
すると社長は吹っ切れた様子になり、
今度は 「このまま支払えなかった場合はどうなるのか?」
等、熱心に質問を始めました。
Q&A
■ このまま支払えない場合はどうなるのか?
→ 延滞が続くと最終的には代位弁済となります。
■ 代位弁済とは?
→ その会社の借入については、信用保証協会が保証をしており、
返済できなくなった時点で、信用保証協会が代わりに銀行に残債を支払います。
これを代位弁済といいます。
■ 代位弁済の手続きは自分で?
→ 代位弁済は、銀行から信用保証協会に請求するものなので、
自分たちで手続きをすることはありません。
■ 代位弁済の後はどうなる?
→ 銀行の借入がそのまま信用保証協会に移る形になるので、
今後は銀行ではなく、信用保証協会に対して返済を行っていきます。
■ 毎月の返済額は?
→ 担保を差し入れている場合は、担保を処分して借入金の 返済に充てる方向で
手続きが進められます。担保を処分しても、まだある残債や、
そもそも無担保で借り入れている場合は、利益の状況にあわせて返済額が決まります。
■ 代位弁済というのは倒産のこと?
→ 法的な倒産とは違います。
まとめ
代位弁済となっても、その後保証協会に少しずつ返済をしながら
事業を継続している企業は多くいます。
最後は「事業は継続できるのか。」と少し安心された様子でした。
業績が悪化し支払いに追われている状態では、平静を保つのも難しくなります。
しかし、何が起きるか分かっていれば、多少なりとも不安をやわらげることができます。
事業の失敗は誰にでも起こりうることです。
知識を身に着け、冷静に対処しましょう。